赤ちゃん筆って知ってる?一生に1度しか作れない手作りのたからものに触れてみて思ったこと。

赤ちゃん筆(胎毛筆) 美容の豆知識

こんにちは。関西で美容ディーラーをしている梅田美容商事㈱の長谷川です。

元葬儀屋出身の僕が美容業界に来て1番驚いたこと。

それが、「赤ちゃん筆」(胎毛筆)の存在。

葬儀の場でも、最期亡くなった方はシャンプーをしたり、化粧をしたりします。

最期はきれいな状態で…。まさしく「おくりびと」がやっていた仕事。

美容ってさいごのさいごまで大切になってくるんですね。

そんな葬儀とは全く違う業界に来て、美容室を回っていて知ったのが「赤ちゃん筆」の存在なんですよね。

この時の衝撃は今でも鮮明に残っています。

今回は、その「赤ちゃん筆」を作る職人さんとお会いする機会があったので、そのお話をしようかな。

「ゆりかごから墓場まで」を体現している「赤ちゃん筆」の存在

もうね、正直驚きました。

「え?美容室ってこんなことまでやってるの?」

これが初めて知った時の感想かな。

美容師さんって髪を切って染めて人をきれいにする。

そういう仕事だと思っていたので、赤ちゃん筆なんて予想外ですよね。

そっかそっか。

それだけ深くかかわるってことか。

そういや卒業式や成人式の前も美容室行くよな。

ん?待てよ?美容室ってそもそも同じところに結構通うイメージがあるけど、それってすごくない?

という感じで、美容師さんの存在のすごさに気が付いたんですよね。

「ゆりかごから墓場まで」をほんとに体現している仕事なんちゃうかなぁって思っています。

そんな仕事、尊敬しかないですよね。

一人の人と深く寄り添って一緒に歩む。

小学生だった子がもう親になってる。

この前就活で凹んでいた子が結婚のお話をしている。

高校生から知っている子がもう親になって子供と一緒に通ってくれている。

そんな人の人生の歩みをたくさんそばで見てきているのが美容師さん。

深くかかわる。相手のいろんなことを知っている。

それでいて近すぎないちょうどいい距離感。

ほんまにええ存在やなって思いますよね。

一人の人と深く長いお付き合いになる。その可能性がすごくある業界。

その出発点が赤ちゃん筆やって考えてみると、めちゃくちゃ尊いものに感じませんか?

僕はものすごーく驚いたんですよね。

筆づくりの現場を知って、より一層赤ちゃん筆っていいなって思った。

仕事で筆づくりの現場を見せてもらう機会があったんですけど、その繊細さにも驚きました。

僕は筆ってある程度は機械で作ってると勝手に思い込んでたんですよね。

実は、筆づくりはすべて手作業だったんですよね。

まずは、髪の毛を6時間も煮る。

そして、灰をかけて何回も手でもんで油分を取る。

細かい毛をきれいに先をそろえて、きれいな円錐状にしていく。

本当にとても繊細な作業でした。

1本1本こうやって手作業で作るのか…。

この筆づくりの現場を見たら、筆を大切にしようって思う人増えるんじゃないかな?

子供に見せたいなって思いましたよ、ほんと。

赤ちゃん筆も1人1人から送られてくる髪の毛を、丁寧に1つずつ作り上げていくんです。

なんだかこの丁寧さって嬉しいですよね。

職人の中村さんは、この道33年。10年やってやっとある程度納得できるものが作れるようになったそうです。

作り手のこころに触れるともっと変わる。

作り手の気持ちや、その工程を目にすると同じ商品でも見え方が大きく変わります。

今回、赤ちゃん筆の作り方を見せていただいた中村さんは、

「ひとりひとりの想いが込められているからそこに携われるのがうれしい」

とおっしゃっていました。

なんか本当に優しい素敵な方だったんですよね。

筆づくりは中村さん。筆を縛って芯を作るのは旦那さん。

夫婦で作っているのを見ていると、めちゃくちゃ素敵やなぁって思いました。

こんな素敵な人柄の方が丹精こめて作ってくれてるんや…。

そう思うと、見え方がほんとに変わりますよね。

しかもお二人本当に仲が良くてほのぼのお話をしていてほのぼのしました。

この世に1つとして同じものはない。記念に残る特別なものを贈ろう。

赤ちゃん筆(胎毛筆)づくりはすべて手作り。

髪の毛の大きさも違えば長さも違う。

全く同じ条件で作ったとしても、毛の寄せ方や微妙なバランスの違いで同じものはできない。

そう考えると、赤ちゃん筆(胎毛筆)ってこの世に1つしかない記念品なんですよね。

鋏の入っていない生まれたての髪の毛でつくる唯一無二の筆。

しかも職人さんが思いを込めて1つ1つ丁寧に作り上げる。

こんなに素敵な贈り物ってないよなって思います。

今回筆づくりを見せていただいたのは久宝堂という会社。

すごく歴史のある会社で、久宝堂さんが赤ちゃん筆をやり始めたときは、まだどこもやっていなかったそうです。

赤ちゃん筆の存在、もっともっと広まってほしいな。

この記事を書いた人

前職おくりびとの美容ディーラー「はせけん」こと長谷川健太と申します!
美容室での商品販売の活性化のサポートをしたり、SNS活用術の話や働き方の話などオールマイティーにこなしてます。
取引あるなし関係なく、お困りごとや相談事があればどんなことでもお受けします。葬儀屋を経験したからわかることがあります。美容師という仕事にもっと誇りを持ってもらえるよう、美容業の価値を高める発信をしていきたい!!

ジブリとカメラとアベンジャーズをこよなく愛する中年です。
最近ハムスターと金魚を子供たちと一緒に飼い始めて溺愛中。

エクスマ96期生です!

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神戸で働く元葬儀屋の美容ディーラー。美容業界のT.M.Revolusionこと梅田美容商事の長谷川健太(はせけん)による美容師さん応援ブログ

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