こんにちは。関西で美容ディーラーをしている梅田美容商事㈱の長谷川です。
神戸に「ヘアサロン水口」というバーバーさんがあります。
そこでほんの少し前まで働いていたのは、御年94歳になる理容師さん。
94歳まで現場に立てるって正直驚きですよね。
しかもいつも楽しそうにしていて、亡くなる前日まできびきび仕事をしていたそうです。
これってすごいことじゃないですか?
最近、そこのお店を継いだお孫さんである水口藍さんから関西テレビのよ~いドン!という番組で「となりの人間国宝さん」に選ばれたときのDVDを見させていただいたんですが、なんか胸にジーンとくるものがありました。
これは、すべての理美容師さんに伝えたいな。
そういう思いでブログを書きます。
94歳、現役。技術に入るときは年なんて感じさせない。
この年齢まで現役で楽しく仕事するのってめちゃくちゃステキだなって思います。
それも仕事が好きで楽しくてするなら尚更ですよね。
DVDの中で円広志さんをカットしている姿は、とても凛々しくてプロとしてのカッコよさが見えました。
94歳っていうとカットするときに手元とかが震えるんじゃないか?ましてやお顔そりなんてできないんじゃないか?
そう思えるお年頃なのに、いざ仕事に入るとめちゃくちゃピシッとしていたんだそうです。
いったい今まで何人切ってきたんだろう。どれだけの人の人生に触れてきたんだろう。
プロって本当にすごいなって思います。
最後のほうはもう決まったお客様だけしていたとのことですが、お客様に愛されてずっと現場に立てる仕事ってものすごく限られているのかもしれませんよね。
もうそのお客さんとの関係性なんて、きっとただのお客さんのレベルをとっくに超えていたと思います。
こんな生き方、こんな仕事が世の中にはあるんだな。
深く深く人と関わってともに歩んでいく仕事ってやっぱり本当に魅力的だなと思います。
人間国宝という言葉が与えた影響になんだか胸が熱くなる。
番組で「となりの人間国宝さん」に選ばれた時、水口さんは自分がやってきたことが国に認めらてたんだと思ったそうです。
式典には行けないから代わりに言ってくれと孫に伝えたという話や、自分が出た番組を毎日のように嬉しそうに繰り返し見ていたというエピソードを聞いていると、なんだか胸が熱くなりました。
94歳まできっといろんなことを経験されたんだと思いますが、DVDで見るお姿はとても謙虚で、かわいい孫が大好きな優しいおじいさんでした。
画面越しにでも伝わってくるやさしいお人柄があふれていました。
優しい人柄って画面越しでも伝わるんやなって思いました。
できれば、実際にお会いしてみたかったな。
1度でいいから会ってお話を聞いてみたかった。
DVDを見ながらそう思っていました。
なんやかんやあって受け継いでいるお孫さんの姿が素晴らしい。
お孫さんである藍さんは今現在も同じお店を継いで働かれています。
この子が継ぐからねと言われて「はい」と素直に継ぐ選択をするのって、簡単なようで実はものすごくすごいことだと思います。
「これがおじいさんが最期までつかっていたハサミ」
と見せていただいたことがあります。
大きくて重ためのハサミ。持たせていただくことだけでもありがたいなと思えました。
看板には跡を継いだお孫さんである藍さん手作りの水口さんの看板。
変わっていくものもあれば変わらないものもあります。
おじいさんを慕っていた思いがたくさんあふれる素敵なお店なんだなと改めて感じます。
理美容師は想いをつなぐ仕事
おじいさんの想いを受け継いでやっているお店は、今も連日すごく忙しくされています。
理美容師はお客様の想いや先代の想いをつないでいく場所なんだなと思います。
最後まで現役を貫いて大往生された水口さんは、今もLINEのスタンプになって藍さんとのやり取りで時々登場してくれます。
なんだかほほえましいスタンプですよね。よく似てるなぁって思います。
生涯現役というけれど、本当に最期の最期まで現場に立てる人はごく僅かかもしれません。
人の想いをくみ取り形にする仕事。
人の想いをつなぐ仕事。
歴史が受け継がれていく仕事。
こんな素敵な業界に携わることができて幸せだなと思います。
理美容業界ってほんまいい業界やね!!
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